妊娠中に起こりやすい肌トラブルと皮膚疾患:これって妊娠中によくある悩みなの?

妊娠中は、体のさまざまな変化がつぎつぎと現れます。それはお肌に関しても例外ではなく、よくいわれている「妊娠線」や「むくみ」などのほかにも、思いがけない肌トラブルに見舞われたり、これまでは特に気にしていなかったお悩みが発生したりしやすい時期です。

今まで愛用していたスキンケア化粧品が急に合わなくなってしまった、ちょっとしたことで刺激を感じやすい敏感肌になってしまった、というのも「妊娠中あるある」です。

体の中で大きな変化が起きているときですから、体の表面にもさまざまな変化が表れても不思議ではありません。でも、今までこんなことなかったのに、これって普通なの?これって大丈夫なの?と不安になってしまいますよね。

ここでは、妊娠中によく見られるお肌の変化や肌トラブル、皮膚疾患についてまとめています。これを読んで「あ、よくあることなんだ…」と不安を軽くするきっかけになれば幸いです。不安やストレスは、お肌にとってもおなかの赤ちゃんにとってもよろしくないですからね^^

yaji妊娠中によくある肌トラブルはこちら

yaji妊娠中によくある肌疾患はこちら

ただし、すべての妊婦さんが同じ症状になるとは限りませんし、ここに書かれている以外の症状が出ることもあります。気になることがあったら、お肌のことでもまずは産婦人科で相談してみましょう。妊娠中のお肌のトラブルはホルモンバランスの変化によるものが多いですし、多くの妊婦さんが経験するものですから、産科のお医者様はよくご存じです。状態によっては産科で保湿剤や塗り薬を出してもらえることもありますし、皮膚科を紹介してもらえる場合もあります。

皮膚科に行く場合は「妊娠○週目です」と伝えることをお忘れなく。妊娠中独特の症状なのかどうかの診断の目安になりますし、妊娠しているときとそうでないときではお薬の処方の仕方も変わってきますから、とても大切なことです。おなかが目立ってきているから分かってもらえるよね?と思わず、自分からきちんと妊娠中であることを伝えましょう。

妊娠中に起こりやすい肌の変化と肌トラブル

「生理前は肌荒れしやすい」「生理前は必ずニキビができてしまう」など、生理(月経)前にお肌の調子が悪くなってしまったことはありませんか?

妊娠中のホルモンバランスの状態をものすごく乱暴に簡略化していえば、この「生理前のお肌の調子が崩れやすい状態のスペシャル版」だということができます。そう考えると、なぜ妊娠と肌トラブルが関係あるのかがちょっと分かりやすくなりますよね。

妊娠中のお肌の変化の主な原因はやはり何よりもホルモンバランスの変化ですが、それ以外にも、つわりで食事が思うようにできず栄養バランスが崩れることや、便秘からくる肌荒れ、妊娠にまつわる不安やストレスからくる肌荒れなどがお肌に影響を与えると考えられます。

妊娠中に起こりやすいお肌の変化としては、

  • 肌が敏感になる
    (これまで使っていたスキンケア化粧品が合わなくなる)
  • 乾燥・肌荒れが起こる
  • シミができやすくなる
  • ニキビ・吹出物ができやすくなる

などが挙げられます。

それでは、順番にもう少し詳しくみてみましょう。

肌が敏感になる

妊娠してから急にお肌が敏感になった、という人は少なくありません。もともと敏感肌だった人は、さらに注意が必要な時期です。これまで使っていた化粧品が合わなくなったり、ちょっとしたこと(温度変化や洋服の摩擦など)で刺激を感じたりするようになってしまうことも。

直接お肌とは関係ありませんが、妊娠してからにおいに敏感になったせいでこれまで使っていた化粧品が使えなくなったという声もあります。

妊娠期間中は、敏感肌向けの低刺激なスキンケア化粧品を選んだり、できるだけ無香料のもの または天然精油を使った優しい香りのものを選ぶのがベターです。

体が辛くてスキンケアをがんばれない・・・でも何もしないと乾燥しちゃう・・・というパターンも少なくないようです。保湿力の高いオールインワン化粧品を選ぶなど、パパッと簡単にお肌を保護できるアイテムが妊娠中には強い味方になってくれます。

yaji妊娠中でも安心して使えるオールインワン化粧品を見る

乾燥・肌荒れが起こる

妊娠すると、ホルモンバランスの変化から皮脂のバランスも崩れやすくなる傾向があります。体内の水分が羊水を作るのに使われることで、お肌に届くはずの水分が少なくなってしまうという説も。もともと乾燥肌よりの場合は、何も塗らずにいるとカサカサと粉をふいてしまうくらい乾燥が進んでしまうこともあるほどです。

保湿が大切

乾燥がひどくなると、お肌のバリア機能が弱って肌荒れしやすくなります。さらに、小じわやくすみも目立ちやすくなってしまいますし、紫外線の影響も受けやすくなってしまいます。

乾燥はすべての肌トラブルの元凶といってもいいほど。お肌の変化が大きい妊娠期間中は、普段以上に保湿に気を付けたいですね。

yaji皮膚科医推奨の保湿化粧品NOVの特長・口コミを見る

シミができやすくなる

妊娠期間中、シミが増えた!シミができやすくなった!というのは、先輩ママからよく聞かれるお悩みです。これもホルモンバランスの変化によるものなのですが、急にシミが目立ち始めたらショックですよね。

女性ホルモンのひとつ「プロゲステロン」によって、メラニンを作り出すメラノサイトの活動が活発になることからシミや肝斑ができやすくなるといわれています。また、乳頭や乳輪、ワキ、デリケートゾーンなどに色素沈着が起こりやすく、黒ずみやすいのも同じ原理です。

これらは妊娠に伴うカラダの変化の一つですし、出産後ホルモンの分泌が元の状態に戻れば数ヶ月かけて自然に消えていくのが一般的ですから、あまり気に病む必要はありません。「妊娠中だからしょうがない、自然なこと」と、ある程度割り切って気楽に構えることも大切です。

とはいえ、顔に出るシミは鏡を見るたび気になってしまいやすいもの。シミを予防するには、紫外線対策が欠かせません。いつも以上にUVケアには気を付ける必要があります。お肌に負担の少ない日焼け止めや化粧下地を使ったり、日傘や帽子を使ったりして、できるだけ紫外線カットを心がけましょう。

シミ予防のために美白化粧品を使うのも大いに有効ですが、美白成分の中には肌への負担が大きいものもあります。(美白有効成分のまとめと敏感肌さんにもおすすめの美白化粧品はこちら

敏感肌向けの美白アイテムを選ぶこと、お肌に合うかどうかトライアルセットなどで試してから購入することを忘れないでください。

yaji妊娠中でも安心して使えるお悩み別化粧品を見る

ニキビ・吹出物ができやすくなる

ニキビや吹き出物の悩みが増えるのも、妊娠中にはよくあることです。お肌のターンオーバーの周期が崩れ、角質がたまりやすい、皮脂のバランスが崩れやすいなど、これまたホルモンバランスの変化によってニキビができやすい環境になることが原因です。

ニキビ予防には、適切な洗顔と適切な保湿が大切ですが、ゴシゴシ洗いすぎや油脂の与えすぎは逆効果になってしまうことも。

あくまでも、洗顔はやさしく丁寧に、保湿はセラミドなどの保水力の高い成分を選んで油分はほどほどに。

ニキビは食事の内容やお通じの調子の影響も受けやすい肌トラブルですから、体の外からのケアだけでなく中からのケアも少し見直してみましょう。

yaji妊娠中でも安心して使えるお悩み別化粧品を見る

妊娠中に起こりやすい皮膚疾患

「肌トラブル」で済ませられるレベルならまだいいのですが、じんましんや湿疹など、妊娠性の皮膚疾患にかかる人も一定数います。特に、激しいかゆみを伴う症状が多く、かゆくてぐっすり眠れなかったり、かゆみ自体が大きなストレスになってしまったりすることも。

激しいかゆみや赤み、発疹などが見られる場合は、産婦人科か皮膚科で相談しましょう。

かゆい

妊娠性の皮膚疾患としてよく見られるのは以下の5つです。(その他の感染症などにもかかりやすい時期なので、ちょっといつもと違う肌荒れだな、と思ったら病院にかかるのが安心です。)

妊娠性皮膚掻痒症(にんしんせいひふそうようしょう)

おもに妊娠中期から後期にかけてかかることが多い「妊娠性皮膚掻痒症」は、全身に強いかゆみの起こる症状が特徴的です。

皮膚表面に発疹などの病変は現れないので見た目にはなんでもなさそうであっても、本人は耐え難いほどの強いかゆみを感じます。人によっては、ムズムズ感やチクチクした感じを感じる場合もあります。

妊娠性皮膚掻痒症と似たものには「妊娠性痒疹」や「PUPPP」などがありますが、これらはかゆみだけでなく赤い湿疹などがが現れるので区別できます。ただし、妊娠性皮膚掻痒症であっても、あまりのかゆさに掻き壊してしまうと、そこから二次的に湿疹ができたり色素沈着を起こしたりする可能性があるので、できるかぎり掻かないことが大切です。

出産と同時に嘘のようにかゆみが引いていくことがほとんどとはいえ、かゆみを我慢することは本当につらいことです。妊娠中に使える薬は限られていますが、かゆみを抑えるための薬はありますし、適切な保湿をすることでずいぶんとかゆみが軽減されることもあります。まずは産婦人科か皮膚科で相談してみましょう。

yaji疾患肌でも使える高保湿クリーム「ロベクチン」を見る

妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)

妊娠性痒疹は、肌が赤くなる「紅斑」とプツプツとした盛り上がった「湿疹(丘疹)」ができる皮膚疾患です。おなかにできやすいとされていますが、腕や足など部分的にできたり、最初は部分的だったものが徐々に体中に広がっていくケースもあります。

非常にかゆく、跡に色素沈着が残りやすいのも悩ましいですが、症状自体は出産後じきに治まっていきます。

塗り薬を処方される場合が多いので、産婦人科または皮膚科で相談を。

妊娠性疱疹(にんしんせいほうしん)

妊娠性疱疹は、強いかゆみを伴った浮腫性紅斑(ふしゅせいこうはん:じんましんのように盛り上がった赤い発疹)のなかに水疱(水ぶくれ)を生じる皮膚疾患です。妊娠3~6ヶ月ごろに起こりやすく、出産とともに消えていく場合が多いとされています。

妊娠性疱疹は、自己免疫の暴走によっておこる皮膚疾患です。人間は外部からのウイルスなどに対抗するために免疫力を持った物質(免疫グロブリン)が多く存在していますが、その本来外敵と戦うべき免疫グロブリンが何らかのきっかけで皮膚細胞に対して攻撃を始めてしまうのが原因です。

強いかゆみを伴いますが、掻くことで症状が広がりやすいのでできるだけ掻かないことが大切です。といっても、我慢するのは非常に苦痛とストレスを伴いますので、早めにお医者さんに相談してください。

疱疹状膿痂疹

膿疱(うみ)を伴った乾癬(赤く盛り上がりかさぶたのようになって表面がぽろぽろと剥がれ落ちる)が全身にできる皮膚疾患です。かゆみ、膿疱、黄色のかさぶた、滲出性(液がでて、皮膚が壊れている)湿疹を伴います。発熱やむくみ、関節痛などがみられる場合もあるので注意が必要です。

感染を伴い周囲に拡大する傾向があります。とびひと湿疹の間の様な皮膚病です。早急に医師の診断と治療を受けてください。

PUPPP(pruritic urticarial papules and plaques of pregnancy)

おもに初産の妊婦さんの妊娠後期にみられる「多形妊娠疹」を指します。妊娠線のできるあたりから、おなかを中心にじんましんのようなかゆみを伴った紅斑があらわれます。症状や広がる範囲は人によってさまざまです。

適当な日本語訳がまだ付けられておらず、PUPPPと呼ばれているのが現状です。

---------------

いずれも強いかゆみが特徴ですので、お肌に優しい衣類(特に肌着)を選ぶこと、それを洗う洗剤も刺激の少ないものにすること、なるべく掻かないために冷やして痒みを抑えること(氷などで急激に冷やして反動で余計にかゆくなってしまう場合は、濡れタオルなどでゆっくり冷やしてみましょう)なども有効です。

民間療法では、ヨモギ風呂やヨモギ茶がいいと言われています。先輩ママの口コミでは、効果があった!という声も多いので試してみる価値はあるかもしれません。

※ 余談ですが管理人yo-koはアトピー対策にヨモギ風呂・ヨモギ茶を試したことがあります。かゆみに対する効果のほどは分かりませんでしたが、お肌がスベスベつるつるになりました。
ヨモギ風呂は浴槽に色がついてしまいました(草木染めのようなイメージ?)けど、漂白剤を使えば簡単に落ちました。ヨモギ茶は最初苦みと独特の風味が好きではなかったのに、続けているうちに味に慣れただけでなくカラダがヨモギ茶を欲するようになったのが不思議でした。ずいぶん長らく飲んでいなかったけど、これを書いているうちにまた飲みたくなってきました。

どの妊娠性皮膚疾患も、おなかの赤ちゃんに影響が出ることはないと言われています。が、自己判断で間違った薬の使い方をしたり、かゆみによるストレスや睡眠不足によってママの体が弱ってしまったりすることも考えられますので、早めにお医者さんに相談するようにしましょう。

 

妊娠中、健やかなお肌のために気を付けたいこと5つ

妊娠中の肌トラブルの多くはホルモンバランスの変化が大きな原因になっています。でも、ホルモンバランスばっかりは、あいにく自分でコントロールすることは不可能です。

リラックス

通常時より敏感になりやすく、外部刺激を受けやすいお肌をできるだけ健やかに保つために、自分でコントロールできることはいくつかあります。すべてを完璧にするのは難しくても、できる範囲でやってみたり、お肌の調子が悪くなってきたときに試してみたりすることで、かゆみや悪化を軽減することができるかもしれません。

1)顔もボディも保湿ケアをしっかりと

妊娠中はとにかくお肌が乾燥しがちです。お肌の乾燥はバリア機能の低下につながり、かゆみや肌トラブルを呼び起こしてしまいます。

しっかりと保湿ケアをしてお肌にうるおいを保つことで、多くの肌トラブルを回避しやすくなります。

ただし、妊娠中はお肌が敏感になっているので、できるだけ低刺激な保湿アイテムを選ぶことがおすすめです。体調にも波があるときですから、手軽に使えるオールインワンタイプのものも手元にあると心強いですよ。

yaji妊娠中でも安心して使えるお悩み別化粧品を見る

yaji妊娠中にあると便利!おすすめオールインワン化粧品を見る

 

2)UV対策を念入りに

紫外線による肌トラブルや肌老化はすでによく知られているところですが、お肌のバリア機能が壊れやすい上にメラニンを作り出すメラノサイトの働きが活発になる妊娠期間は、シミができやすいといわれています。

シミを防ぐには、何よりもUVケアを徹底すること。出かけるときは、お肌にやさしい日焼け止めや化粧下地などを忘れずに使用しましょう。

シミ予防のために美白化粧品を使うのもよいのですが、美白成分はどうしてもお肌に刺激を感じやすいので、敏感肌向けのものを選ぶ、トライアルセットで肌に合うかどうか確かめるなど、慎重に使うようにしてください。

yajiお肌にやさしい日焼け止め(顔用)おすすめはこちら

yajiお肌にやさしい日焼け止め(ボディ用)はこちら

 

3)肌に触れる下着や肌着はなるべく天然素材のものを

普段はなんともなくても、妊娠中は下着の繊維がチクチクと刺激になってしまうことも。肌当たりのやさしい綿素材で、締め付けの少ないものを選ぶのがオススメです。

夏場の冷感素材や冬の温熱素材で刺激を感じる人も多いので、なぜか体がかゆいと感じる場合は保湿を見直すのと同時に肌着の素材にも目を向けてみてください。

また、肌着や衣類を洗う洗剤もお肌にやさしいものに切り替えるとより刺激が軽減されます。赤ちゃんの肌着を洗う洗剤をあらかじめ試してみるつもりで、ママの肌着を洗ってみてはいかがでしょう。

 

4)便秘からくる肌荒れに注意

つわりで思うように食事ができなかったり、腸が圧迫されたり、妊娠中はさまざまな要因から便秘に悩まされる人が多いのですが、その便秘が肌荒れに繋がることも少なくありません。

なるべく食物繊維の豊富な野菜をたっぷりと食べたり、おなかの善玉菌を増やしてくれるオリゴ糖を摂ったり、自然なお通じがくるような食生活を心がけましょう。お野菜たっぷりの食事や快便は、体重の増えすぎにも歯止めをかけてくれるので一石二鳥です。

 

5)ストレスと睡眠不足に注意

ストレスや睡眠不足は美肌の大敵ですが、妊娠中はさまざまな不安や体の変化からくるストレスや睡眠不足に悩まされる人も少なくありません。美肌のため、というよりも、母体が健康で赤ちゃんが健やかであるためにも、リラックスや睡眠はとても大切です。

とはいえ、分かってはいてもストレスはたまるしイライラするし眠れない!というのが問題ですよね。

ホルモンバランス的にも、気分の波が激しくなりがちな状態なので、「このストレスはホルモンバランスのせい!」と割り切って、少しでも気分が明るくなれることを日々の暮らしの中に取り入れましょう。

やらなきゃいけないこともいろいろとあるかもしれませんが、体のことを第一に考えて、眠気がきたときは素直に寝てしまうのも今だけはアリだと思ってもいいのではないでしょうか。
----------

以上、妊娠中に起こりやすい肌トラブルと皮膚疾患、自分でできる対策をまとめてみました。少しでも不安や疑問が解消されて、肌荒れのタネになるストレスが軽減されますように。

できるだけ心身ともに健やかな状態で、マタニティライフを楽しんでくださいね。

 

この記事を書いた人

管理人yo-ko

40代乾燥性敏感肌のコスメコンシェルジュです。

美肌のために、食べものにもなるべく気を付けているつもりですが、最近はソフトクリームの食べ比べにハマっています。