【2大嫌われ成分】パラベン・合成界面活性剤の毒性は?化粧品の防腐・乳化について考える

スキンケアコスメ

こんにちは、コスメコンシェルジュの伊藤羊子です。

「パラベン無添加!」「合成界面活性剤無添加!」と大々的に謳っている化粧品は、ドラッグストアでも、通販コスメでもよく見かけます。

パラベンや合成界面活性剤を添加していないことをウリにする、ということは、逆に言うとパラベンや合成界面活性剤はお肌に良くないのかな?と疑問に思ったことはありませんか?

その一方で、自然派や無添加をアピールしている大手化粧品会社であってもパラベンや合成界面活性剤を使用しているところもあります。

実際のところ、パラベンや合成界面活性剤は毒性が高いのでしょうか?

このページでは、化粧品の2大嫌われ成分ともいえるパラベンと合成界面活性剤の働きや毒性についてまとめてみました。

まずはパラベンのお話から、そして次に合成界面活性剤のお話へと続きます。(すぐに界面活性剤のお話を読みたい人はこちらへどうぞ)

まず前提として、化粧品に「防腐」は絶対必要

手づくり化粧品で、毎日冷蔵庫に保存して1週間以内に使い切るのであれば別ですが、まず大前提として、一般的に販売される化粧品の場合「防腐」は不可欠です。

スキンケア化粧品

防腐効果のある防腐剤、あるいは保存料などが入っていなければ、お店で買って来た化粧品をいざ手に出してみたら腐っていた、なんてことも起こってしまうからです。

開封して空気に触れれば、さらに腐敗のリスクは高まります。
安心して化粧品を使うためには、「防腐」は必要なことなんです。

パラベンも、その防腐作用があるからこそ化粧品によく配合されているということについては、まず理解しておきましょう。

 

パラベンはアレルギーを引き起こす「可能性のある」成分

パラベンは化粧品が腐敗しないよう、防腐・保存を目的に配合されるものです。

必要であるから配合されるもののはずなのにパラベンのイメージが良くないのは、「旧指定成分」に含まれていたことの影響が少なからずあるのではないでしょうか。

パラベン

現在は化粧品の原材料を全成分表示することが義務付けられていますが、以前は厚生省(当時)が「アレルギーや皮膚障害を起こす可能性がありますよ」とした102の成分を「指定成分」として表記することになっていました。
それが「旧指定成分」です。

実際パラベンでアレルギーを起こす人はごく稀にいて、1000人中3人くらいの確率だそうです。

アレルギーパッチテスト

(実は、伊藤羊子の知人にもひとりパラベンアレルギーの人がいて、どの化粧品を使ってもダメ、あれもこれもダメ、という中で詳しく調べていったらパラベンが原因だったそうです。)

1000人中3人・・・0.3%というのを、多いと考えるか少ないと考えるのか、あるいは一人でもアレルギーの出る可能性のあるものは怖いと思うのか。

これはとても難しい問題ですが、アレルギーが起こる人もいる一方で、パラベンは長年使用されてきて安定性が高いと評価されている防腐剤でもあります。

化粧品によく使われるパラベンは、殺菌力の高い方から順に

  • イソブチルパラベン
  • ブチルパラベン
  • プロピルパラベン
  • エチルパラベン
  • メチルパラベン

といった種類があります。

水に溶けやすいor油に溶けやすい、どの微生物や細菌に耐性があるかなど、それぞれ特徴が違うので、一種類だけを使うことは少なく、大抵の場合は数種類のパラベンを組み合わせて配合されます。
そうすることで殺菌効果を高め、また配合量を減らすことが可能です。

安全性が確認されており、多くの製品に配合されているパラベンですが、イメージ的にどうしてもいや!という人もいるかもしれません。

その場合は、原材料に成分名が書かれていること(ちょっと難しい話をするとキャリーオーバー成分などもあるのでこの表示も絶対ではありませんが)で、私たちはパラベンが入っているものを使うか使わないかを「自分で選ぶ」ことができます。

 

数種類の防腐剤が入っているのはなぜ?防腐剤の種類が少ない物を選ぶべき?

防腐剤が入っているのは品質を保つ上で仕方ないとして、できるだけ少ない方がいいと思うのは(特に敏感肌さんであれば)当たり前ですよね。

でも最近多いのが、いくつもの種類の防腐剤が配合されているもの
こんなに何種類も入れなくても…もっと少なくしてくれたらいいのに…と思う人もいるかもしれません。

でも、これにはちゃんとした理由があるんです。

いくつかの防腐剤を組み合わせて配合することによって、防腐剤全体の使用量をグッと減らすことができることが研究の結果分かったので、今は数種類組み合わせて使っているメーカーが増えているとのこと。

毒性の低い防腐剤はどうしても防腐する力も弱いので、そのぶんたくさん添加する必要があります。
いくら毒性が低くても、たくさん配合されていたら結果的に肌への影響は大きくなってしまいます。

単純に防腐剤の種類が少なければ安心、という訳ではないので要注意です。

パラベン無配合にこだわりたい人はパラベン不使用ブランドのこちらの記事もどうぞ。
以下のブランドはパラベンを使用していないものばかりです。

 

それでは次に、合成界面活性剤のお話をしましょう。

 

そもそも界面活性剤は水と油を混ぜ合わせるために欠かせない成分

界面活性剤ってそもそもなんなの?というのを簡単にいいますと、水と油のようにそのままでは混じりあわない水と油を混ぜ合わせる(すっかり溶けた状態にする=乳化)ことができる物質のことです。

この性質を使って、化粧品をクリーム状や乳液状にしたり、メイク汚れ(=油汚れ)を洗い流したり、とっても簡単に洗顔料が泡立つようにしたりするために化粧品に配合されています。

水と油

極端なことを言うと、界面活性剤がないと乳液やクリームを作ることはできません。(いや、できなくもないけど、今現在皆さんが使っているようななめらかで伸びの良いクリームは難しいです。)

というのは、水と油はそのまま混ぜただけではまた分離してしまうから。
ドレッシングのボトルをよく振っても、また水分と油分に分かれてしまうのと同じことです。

水分と油分でできているのに、なめらかに混ざり合ってクリーム状を保っているドレッシングがあります。
そう、マヨネーズです。

マヨネーズ

マヨネーズの基本の原料は「卵黄、酢、油」ですが、卵黄の中に含まれるレシチンという成分が水と油を乳化しているためあの状態が保てているんですよ。

レシチンは天然の界面活性剤なんです。

マヨネーズ

マヨネーズと同じく、「乳化」によって化粧品の中の水分と油分をなめらかに混ぜ合わせてクリーム状にしてくれているのは界面活性剤の働きです。

また、クレンジングや洗顔料などに入っている界面活性剤は、汚れと結びついて洗い流されることで汚れを落とす働きをしています。

あれ? こうして見ると、界面活性剤は大切な働きをするものであって、悪者には見えませんよね?

 

じゃあどうして界面活性剤はお肌に悪いと言われているの?

界面活性剤は化粧品を作る上で「乳化」という大切な役割を果たしているのにもかかわらず、そのイメージからか敬遠されがちな成分です。

「界面活性剤が入った化粧品を使うとお肌の大切な皮脂膜まで落としてしまう」
「界面活性剤が肌バリアを壊してしまう」
というのが、界面活性剤がお肌に悪いと言われている原因のようです。

これは、半分はYesであり、半分はNoす。

界面活性剤は油分と結びつく性質があるので、皮脂とも仲良しです。
皮脂ともくっついて皮脂を落とすというのは本当です。

界面活性剤のはたらき

逆に顔を洗うときにある程度皮脂を落としてくれなければ、ある意味困りますよね?

肌バリアを壊してしまうことがあるのも、残念ながら本当です。
皮脂汚れが取れたあと、まだまだ界面活性剤が残っていたらさらに必要な分の皮脂や細胞間脂質の油分ともくっつきたがります。
細胞間脂質=セラミドなどのバリア機能を担う大切な成分です。

こういったものまで流れ出てしまうと、乾燥肌・敏感肌へと一直線です。

ただし、「界面活性剤」と一言で言っても、じつは原料、製法、化学構造には様々な種類があります。
その作用の強さや用途もさまざまです。

カチオン系界面活性剤

お肌に優しいイメージの石けんだって実は界面活性剤の一種ですし、髪をサラサラにするためのコンディショナーやタオルをふわふわに仕上げるための柔軟剤に使われるのも、特定の種類の界面活性剤です。

界面活性剤のすべてがお肌を傷つけるわけではありません。
界面活性剤の種類、界面活性作用の強さ、界面活性剤の配合量の多さ、肌への残留性の強さ、これが問題なんです。

 

どうしたらいいの?敏感肌のための界面活性剤の考え方

界面活性剤の種類や強さ、配合量、残留性によって毒性や害が違ってくるわけですが、それを見分けることは簡単ではありません。

化粧品の全成分表示を見ても「合成界面活性剤」と書いてあるわけではなく、大半がカタカナとアルファベット、数字の羅列です。
化学に強い人ならともかく、普通の人が見てすぐにパッと分かるものではないですよね。

界面活性剤見分け方

カチオン型、ノニオン型、アニオン型、アンホ型など界面活性剤の分類を詳しく知りたい人はこちらをどうぞ⇒界面活性剤 Wikipedia / 石鹸百科 界面活性剤の種類

界面活性剤の中でも特に「合成界面活性剤」が危険という言い方もされていますが、これにもちょっと語弊があります

本当に天然の界面活性剤というのは、カゼイン、サポニン、レシチンなど、ごく限られたもので、それ以外は原料が植物であろうが石油であろうが石鹸であろうが「科学的に合成」しているわけですから、その強弱に関係なく「合成界面活性剤」だからです。

また、合成界面活性剤、石油系界面活性剤、植物由来界面活性剤などの言葉が使われていますが、その定義もメーカーによって若干違っていたりして、合成界面活性剤不使用と書いてあってもじつは植物性界面活性剤が配合されていたりするので、ますますもって不可解です。

石油系は危険で植物由来ならお肌にやさしい、と言い切れないところもさらに問題を難しくしています。

さて、では私達一般の消費者はどうしたらいいんでしょう?

基本的に、油分の多いアイテム…つまり、乳液やクリームなどに配合されている界面活性剤については「乳化」が目的であって、すでにその界面活性作用は油とくっつくことに発揮されているので、一般的にはそこまで気にしなくても大丈夫です。(メーカーによるので、一概に言い切ってよいものか悩ましいですが……)

化粧水でも、油性の成分が含まれている場合はやはり油分を分散させる必要がありますので、通常の配合量であれば同じくあまり心配する必要はありません。

洗顔料

まず私たちが最初に気にするべきはクレンジング、洗顔料などの「洗浄系」のアイテムです。

洗浄力が強すぎる=界面活性剤の作用が強いわけですから、特に敏感肌さんには向きません。

  • 皮脂を落としすぎないものを選ぶ
  • 敏感肌向けのものを選ぶ
  • 使ってみて乾燥を感じるときは使用を止める

化学知識がなくてもできる選び方はこの3つです。

100%安全とは言えないなら、避けるべき!というのもひとつの考え方だと思います。
(伊藤羊子も以前石けん以外の合成界面活性剤を避ける生活をしたことがあります。想像以上に大変で数ヶ月で挫折しましたが。汗)

害になる可能性も0ではありませんが、100%悪者でもない界面活性剤。
上手く付き合っていける落としどころは人それぞれだと思います。

あなたにちょうどいい界面活性剤との付き合い方を考えてみてくださいね。

 

自分が納得・安心して使えるものを選ぼう!

パラベンについても、合成界面活性剤についても、いろいろな情報があふれていて、あちらでは危険だと言っているけどこちらでは安全だと言っていたり、本当のところどうなのか分からないことがたくさんあります。

化粧品選び

アレルギーを持っている人がアレルゲンを避けるのは当たり前なのでより慎重になってほしいですが、そうでない人は情報やイメージだけに振り回されず「自分はどんなものを使うと安心してスキンケアができるか」をよく考えてみましょう。

今現在化粧品で使用されている成分は一応すべて「法律で禁止されていないもの」ですから、一定の安全性はあるともいえます。

では、実際自分がパラベンの入っているものを使ったとき、お肌の調子はどうなのか。
合成界面活性剤が入っているアイテムをつかったとき、自分はどう感じるのか。

なんともないから平気!と思う人もいれば、今は平気でも将来的には分からないし…と不安に感じる人もいます。
パラベンよりフェノキシエタノールが心配、と思う人もいれば、すべて天然のものじゃないと安心できない!という人も。

こればっかりは本当に「個人差」がありますし、何が良い悪いを決めることはできません。
決められるのは、そして大切なことは、「自分にとって」どうか、ということ。

自分が不安を感じるスキンケアアイテムでお手入れしていても、お肌にとっていいはずがありません。
これを使ったらきっと綺麗になれるはず!と思いながらお手入れできる化粧品を選んでくださいね!

 

 

 

 

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この記事を書いた人

伊藤羊子

40代乾燥性敏感肌のコスメコンシェルジュ、ホリスティックビューティーアドバイザーです。

美肌のために、食べものにもなるべく気を付けているつもりですが、最近はソフトクリームの食べ比べにハマっています。

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